甲状腺機能低下と不妊
不妊相談で案外多いのが
甲状腺の機能低下や亢進で 不妊になっている場合です

甲状腺機能が低下していると
体温が低下→女性ホルモンが生成しにくい
病院に行くと 妊娠すれば甲状腺も良くなります!と言われますが
甲状腺の機能が低下すると 不妊の原因になりますし
着床しても 妊娠が継続しにくくなります

甲状腺ホルモンは
アミノ酸から作られるペプチドホルモンであり
ペプチドホルモンは
体内のホルモンの中で最も種類が多いホルモンです

甲状腺ホルモン合成は
芳香族アミノ酸の一つのチロシンを材料にして
レシチン錯体のヨード+鉄イオンが触媒反応して
作られて行きます

漢方治療のポイント

醗酵大豆漢方薬で甲状腺ホルモンの材料を供給

オイスターなど海洋性のミネラルを摂取し
 ヨードがマイナスイオンの状態で摂取できるようにする

■強いハロゲン酸化物(塩素 臭素)は
 ヨードがマイナスイオンの状態を維持できなくするので
 摂取を気をつける
 臭素酸カリウムは パンの生地改良剤に用いられています

 ●アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム)などの摂取
 
 ●抗酸化が強い漢方薬を服用

■甲状腺ホルモンが血液中で安定するように
 上質のタンパク質をサプリメントで補給する

■甲状腺機能が低下したり亢進したり安定しない場合は
 不必要になったホルモンが
 腎で排泄されていない場合が多いので 漢方薬を服用し
 腎機能を高めます
 
 ★病院で処方される 甲状腺ホルモン補強剤は
  本来は必要なくなった甲状腺ホルモンを再利用し
  ホルモン濃度を高めるだけで 根本治療ではありません
妊娠の仕組みを知る

自然周期では、スタート段階では約10〜20個の卵胞があり、
最終的には1個の卵胞が残ります                  
卵胞刺激ホルモン(FSH)によって発育した卵胞から、           

エストロゲンが産生します。 
エストロゲンが十分な濃度になり、
子宮内膜が厚くなり卵子が成熟すると、
FSHのかわりにLH(黄体化ホルモン)が出てきます 

LHが最終的に卵胞に作用し、排卵を促します
FSH、エストロゲン、LHの3つが正常に働き排卵が起こります。

排卵した卵胞は、卵管采で受精し
卵管の中で細胞分裂を起こしながら 
約4〜5日かけて子宮へ戻って着床し、胎児となります

正常な妊娠が起こる機能があるかどうかを調べる方法として、       男性は精液検査で精子の数や運動率を調べ、               

女性はホルモン検査、LH、FSH、E2(卵胞ホルモン)を測ります。

LHは尿のキットで簡単に測定でき、排卵の予測が可能です。         基礎体温は、二相性になっているかどうか、                 月経周期が正しかどうかをみる上で非常に重要ですから、          基礎体温も測りましょう。
卵管造影は、卵管が開通しているを調べる方法で、         

腹腔鏡検査は卵管の周囲に癒着がないかを調べる検査です。      妊娠できるかどうかを知るために、
以上の検査が必要となります。

 

排卵誘発剤を知る

排卵誘発剤(クロミフェン) 商品名クロミッド
クロミッド錠の効果は、視床下部の脳下垂体に働きかけ
卵胞刺激ホルモン(FSH)や
黄体形成ホルモン(LH)の分泌を促します。
直接的には排卵させる効果よりも卵を成熟させるための薬です
 
クロミッド錠の副作用として、
顔面紅潮感、卵巣腫大、下腹痛、吐き気、嘔吐、頻尿、尿量増加
その他の頭痛、蕁麻疹、視覚障害、疲労感、神経興奮
などの報告があります。
腹水などでおなかが腫れてしまう
「OHSS(卵巣過剰刺激症候群)」もありますが
そのほとんどは軽症で、
重症に陥るということは稀です。
また双子などの多胎妊娠の確率は2〜5%程度となっています。

またクロミッドを数周期以上に渡り連用すると、
頸管粘液の減少子宮内膜が薄くなるといった
「抗エストロゲン作用」の副作用が起きやすくなります。
これらの副作用は妊娠する確率を下げてしまいますので
慎重に服用中の経過を見ていく必要があります。

ただクロミッド錠を服用することによって排卵日が安定
「12〜14日ごろ」排卵します。
卵が十分に成長しているのに自然排卵が難しいときには、
hCGという注射で排卵の手助けをすることになります。

成熟卵胞の形成と漢方

 卵胞形成には なんと約375日かかる。
 この間に13回の月経があります

■原始卵胞は
 卵巣の皮質に存在し700万個の卵胞を含んでいますが
 休眠しており、小さいものです

■一次卵胞からの卵胞の成長
 糖タンパク高分子でできたゼリー状の物質と
 顆粒層細胞を形成するための栄養素が不可欠です

■ 未成熟の卵胞が排卵前卵胞まで成熟して 
 エストロゲン濃度に依存して成長するまでには
 290日程度の日数が必要であり
 この間は 腹部の深部体温が37度ぐらいに保てるように
 漢方薬で基礎代謝や血流を上げて
 糖質栄養素(糖鎖)不足やタンパク質不足にならないことが
 最重要であります

■成熟卵胞が形成されてくると
 成熟卵胞はFSHで成長する能力を得ます
 LHが顆粒膜細胞において
 コレステロールを材料にして
 アンドロゲン(男性ホルモン)を産生します
 アンドロゲンは 卵胞の内側に運ばれて
 アロマターゼにより 芳香環化されエストロゲンが生成せれます
 こうして エストロゲンのレベルが上昇し始める。 

 現在病院で行われている 不妊治療
 FSHにより成長する能力を得た成熟卵胞
 出来てからしか効果がありません
 不妊治療を一時中断し、漢方治療により
 原始卵胞や一次卵胞を再度成熟させてから
 もう一度 病院で治療する事も選択肢の一つです

 漢方薬による 周期療法は
 コレステロール→アンドロゲン→エストロゲンを
 生成する過程の酵素反応を促進してくれます
 


 

卵胞の成熟

未成熟な卵胞が成熟するにつれて
エストロゲンを生成する能力が備わった
胞状卵胞が形成されて
卵胞の隙間にさらに顆粒膜を形成し
エストロゲン生成がさらに加速します
エストロゲンは子宮内膜を厚くして着床の準備をします

class 1の卵胞が直径0.2mm、
class 2がおよそ0.4mm、
class 3がおよそ0.9mm、
class4はおよそ2mm、
class 5がおよそ5mm

このように卵胞が成熟するにつれて
エストロゲンを卵胞が自ら製造するのです
エストロゲンが分泌されると

→ LH受容体が顆粒膜細胞に出現し
→ コレステロールからアンドロゲンが作られ

さらに アンドロゲン→エストロゲンに変換され

アンドロゲンが→顆粒膜細胞を刺激し

LHを急上昇させ、「排卵」が起こります

FSHは顆粒膜細胞において 受容体を介して
アロマターゼを活性化して

アンドロゲン→エストロゲンを生成しています

ここで重要なのは
病院で治療に使用している ホルモン剤は
直接排卵を起こしているのではなく

ホルモン刺激により
卵胞膜由来の物質を酵素により変換して
必要なホルモンを生成していることです

FSH製剤やHMG製剤は
閉経後の女性の尿から集めたホルモンを精製したり
遺伝子組み換えにより製造しています

漢方薬やサプリメントなどの天然物は
様々な酵素活性を持ち、
不妊治療において 脚光を浴びています

漢方薬のホルモン活性
エストロゲン機能を回復させる植物は
大豆やクズ、レッドクローバーなど・・・
薬理作用を検索するとたくさんのものがあります

排卵期の漢方は

卵胞が成熟し排卵される時には直径20mmに達し
排卵前段階となります

排卵時には 卵胞からプロテアーゼが分泌されて
卵巣表面に破裂孔と呼ばれる開口ができて卵胞が排出されます

破裂した卵胞は急激に変形し、
黄体というステロイド産生細胞群となり、
大量のエストロゲンとプロゲステロンを分泌し
子宮内膜を保たせます

排卵がスムーズに行うためには還元電位が低い状態が好ましく

「鹿茸」
などの強いミネラルや「紅参」「田七人参」などで
サポニンとミネラルを補給すると良いです

低温期には 
当帰など、エストロゲン受容体に弱く結合する漢方薬のみでも
良いのですが
排卵期を境にして 地黄などプロゲステロン活性のある生薬も
服用します

 

子宮内膜とホルモンの関係
 

子宮内膜は「エストロゲン」により刺激されて厚くなります。

「エストロゲン」の濃度が高くなると
 LHにより排卵が起きます


排卵後は「エストロゲン」と「プロゲステロン」が分泌されることで

「エストロゲン」の作用が中和され、内膜の厚さを維持します


2
つのホルモン分泌が低下すると
「生理」になり「内膜」は子宮外に排出されます。



不正出血とは 「生理」以外の時に起こる出血です


 エストロゲンの作用によって厚みを増した子宮内膜が

プロゲステロンの作用で出血しないように維持されています。


 内膜を維持するだけのプロゲステロンが不足すると、
 出血が起きてしまいます。

 

■子宮内膜に「筋腫」ができるのは

きちんと月経が起こっていても

  内膜を刺激する「エストロゲン」が多かったり、

その刺激を中和する「黄体ホルモン」が少ない場合に、
  発生しやすくなります。


月経不順の女性は
 相対的な黄体ホルモンの欠乏状態と考えられます。


 脂肪組織は副腎皮質で作られる
 男性ホルモンからエストロゲンをつくるので、


 肥満女性はエストロゲン過剰状態となります


 

良く使う漢方薬


.廛蹈殴好謄蹈鵑虜猯舛箸靴董
地黄製剤(特殊製法に限る)


▲┘好肇蹈殴鷸彪磴箸靴董当帰製剤


エストロゲンの材料として 大豆やレッドクローバー


ぅ▲鵐疋蹈殴鵑粒萓化により 間接的にエストロゲン増加 オーツ麦


ド腎でのホルモン生成材料として 深海サメ肝油

 

 

ホルモン異常と漢方
 

ホルモン異常

LH血症

 下垂体から分泌されるLH(黄体形成ホルモン)が高値になり、         

 卵巣の卵胞膜を硬く厚くしてしまいます。                     

 通常であればアンドロゲンが顆粒膜細胞に取り込まれ 
 エストロゲンを作りますが 
 卵胞膜でのアンドロゲンとエストロゲンのバランスが崩れ
 無排卵の原因となります。


 当帰製剤を使います



高アンドロゲン血症

男性ホルモン
(アンドロゲン、テストステロン、デヒドロエピアンドロステロンなど)が高値になり、
多嚢胞、白膜肥厚、間質の増殖、卵胞閉鎖促進などの
慢性的な不妊原因を引き起こします。

テストステロン→ジヒドロテストステロンの作用を阻害する          5αリダクターゼ阻害が有効で                           パルミチン酸やβシトステロールを多く含有する生薬がおすすめです   
ネットルやマイタケの子実体をよく使います

高インスリン血症

血中に高濃度のインスリンがあると、
卵巣でのアンドロゲン生産を促進するとともに、
肝臓では性ホルモン結合グロブリンのが抑制されて、
テストステロンの濃度が高まると考えられています

多嚢胞性卵巣症候群に関係しているようです

 卵巣に卵胞がたくさん出来るのですが、
 なかなか排卵できない病気です。

 全く排卵しなくなってしまう場合、時々排卵する場合、
 月経周期が延びてしまう場合、
 黄体機能不全になる場合、
 多毛になる場合など、症状は様々です


 マイタケ子実体がお勧めです


高プロラクチン血症

慢性的非周期的高エストロゲンは

高プロラクチンが関与

プロラクチンが副腎性アンドロゲンの生産↑

 炒麦芽やグリーンオーツがお勧めです

不妊に使う漢方 その1

 漢方周期療法に使う漢方薬

周期療法は生理周期(生理期、低温期、排卵期、高温期)にあわせて異なる漢方薬を服用します
服用する漢方薬は人それぞれです

■相談例 
 45歳 基礎体温36.5℃ 
 若いときから生理は順調で最近は 高温期が短くなってきた
 HCG注射、人工授精しても効果が出ない
 子宮内膜が薄めで 望診でタンパク不足(←本人も肉少ないと)
  
 低温期: 婦宝当帰膠
       
 排卵期: 霊鹿参(鹿茸  紅参)を3日間

 高温期: 瓊玉膏 スクワレン  スマーティー週2〜3回

★低温期は
  生理で剥がれた粘膜の栄養を補給する必要があります
  血液や粘膜を製造する能力や酵素活性が治療のポイントです

  食生活が乱れている方なら、オイスター補養ウィルビー
  チキンエッセンスで補給しますが・・・この方は婦宝当帰膠です

★排卵期は
 「岩の力」鹿茸など強いミネラル多いもの、
 排卵をスムーズに、卵胞が卵管に付着しないように
 食用で抗酸化力の強い「ゴマ」を食べるなど

 血液の抗酸化力、リンパの流速などが
 治療のポイントになります

★高温期は
  プロゲステロンの活性血液の粘度や質がポイントになります
  高温期に必要なものの選び方は
  〕駛Δ粘膜に着床できるか
  着床を維持できるか
  G緩譴飽枴が存在しないか
  いろいろな角度から考えましょう!!
    
  開豊瓊玉膏
血液の中の比較的比重の重い老廃物を取ります
  桂枝茯苓丸などを使うこともありますが・・・